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2014年2月21日 (金)

原発事故559

南相馬市立総合病院の及川副院長の話では、南相馬の脳卒中の発症率は震災前の2.4倍になったという。
慢性疾患について、ウクライナ非常事態省がまとめた原発事故後25年のデータのなかにも同じようなデータがある。
ウクライナでは30キロ圏内に家があり、事故当時、被曝した人たちの70数%に、慢性疾患が発生しているという。

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放射線そのものが血管疾患を起こしているとは断定できないが、少なくとも見えない放射能に対する精神的ストレスが脳卒中を起こしている可能性がある。
ウクライナの放射性医学研究センターの医師から聞いた話では、低線量被曝でミトコンドリアの膜や細胞の異常が確認できたという。
血管内細胞などが変化すれば、当然脳卒中などが多くなっても不思議ではない。
動脈硬化を起こすリーラジカルが、汚染地域では3倍高いというデータも発表している。

南相馬で増加した脳卒中の患者さんは、すべて低線量被曝が原因とはかぎらない。
一部は低線量被曝が関係しているのかもしれないが、それ以上に、いまだに仮設住宅でストレスをためこんで生活していることが大きな原因だと思う。
しかも、南相馬の場合、20キロ圏内に家や土地がある人が避難しているため、故郷に帰れないという未来に対する閉ざされた感覚が大きなストレスになっている。

少しでもストレスを軽減できるようにすることも、血管のアンチエイジングには大事だと思う。

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