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2014年3月

2014年3月31日 (月)

原発事故561

川内村、田村市都路、飯館村の年間被曝線量に関して、内閣府が調査したにもかかわらず、
予想外に高かったとして公表しなかった。
とんでもないことである。
年間被曝量は、昨年11月のデータでみると、川内村の農業の人で4.5ミリシーベルト、林業の人で6.6ミリシーベルト、
田村市都路の農業の人で1.7ミリシーベルト、飯舘村の林業の人で9.2ミリシーベルトという高い値になった。

一般的に、年間の被曝量を推計するとき、生活パターンを屋外8時間、屋内16時間という条件で行ってきたが、今回は屋外6時間と変更して、見かけ上、被曝量が少なくなるようにした。
悪巧みとしか思えない。

情報はすべてオープンにするということを徹底しなげれば、リスクコミュニケーションにならない。
都合の悪い情報は隠すのであれば、公表されている情報に関しても、信頼度が低くなってしまう。
これは、もっとも危険なことである。

1402181___1 早朝のスキー場で

被曝量のデータは、帰還するかどうかの重要な判断材料だ。
高汚染の地域の人に、帰還してもいいと考える被曝量についてアンケート調査した結果では、
多くの人が年間1ミリシーベルト以下としている。
国が20ミリシーベルト以下といっていても、住民としては1ミリシーベルト以下と考えているのだ。
この感覚は実に正しいと思う。

ウクライナやベラルーシでは、年間5ミリシーベルト以上は強制移住とし、帰還の目標は1ミリシーベルト以下と法律で決めている。
1~5ミリシーベルトの地域に関しては、移住する権利を与えて、住民の選択に任せている。
これが大事な点だと思う。
高齢者ならば、食品の安全をはかり、健診を受けるなどの対策をとることで、ふるさとに住み続けるという選択をする人がいるかもしれない。
住み慣れた地から離れて暮らすことのほうがマイナスになることもあるからだ。
一方、小さな子どものいる家族では、移住権が与えられ保障されることで、新たな地で生活するという選択をしやすくなる。

住民がこうした自己決定をするためにも、情報の透明性を高め、すべての数字をきちんと公表することは大事なのだ。

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2014年3月30日 (日)

絵本、好評です

絵本「ほうれんそうはないています」(ポプラ社)に、たくさんの方から感想をいただいています。

愛知県で児童書専門店を開いている方は、
「重いテーマの絵本だ」「この絵本は放射能とはどういうものか語ってくれている」とツイートしてくれています。

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「心がしびれた」という方や、絵本を読んで感動し、本屋さんにおいてある7冊全部を買ったという方も。
絵本や児童書の解説をしている紺野順子さんは、「今いちばんほしかった絵本」と言ってくださったようです。

軽井沢の近くに住んでいる方は、「ほうれんそうはないています」を探したけれど、書店になかったとか。
地方の書店まで行き届くには時間がかかるかもしれませんが、ポプラ社に連絡していただければ、きっとお手元に届くと思います。

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第一弾の絵本「白い街 あったかい雪」にも反響をいただいています。
小さな女の子が、「えれいなさんへ、あんどれいさんへ」と、かわいい絵をかいてくれました。

「放射能汚染のこわさの一方で、人の思いやりのあたたかさ。このあたたかさこそ必要」とツイートしてくれた方もいます。

「八ヶ岳山麓映像日記」では、「ほうれんそうはないています」について語っています。
ぜひ、左のYoutubeをクリックしてください(無料です)。

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2014年3月29日 (土)

自由という伝統

諏訪中央病院看護専門学校の卒業生は今年も全員、国家試験を合格した。
5年連続の全員合格だ。
すごいことだ。

看護学校は決して優秀な学生だけではない。
高校卒業後に入学してくる人もいれば、一度、社会人になって看護師を目指して入学してくる人もいる。
人生につまずいた経験をもつ人もいる。
ほとんど本を読まず、学習習慣がついていない学生もいる。

1403042___2 雪の諏訪中央病院

その学生たちに国家試験を突破する能力や、やり抜く気力を3年かけて身につけさせていく。
先生方の力はすごい。
学生たちを愛しているのだ。

臨床実習を受け入れる諏訪中央病院も、面倒見がいい。
実際に、看護専門学校の先輩も多いが、そうでなくても自分の後輩のつもりで、家庭的なあたたかな雰囲気で指導している。

諏訪中央病院グループは自由を大事にする。
卒業後は、どこに就職してもいいのに、諏訪中央病院を希望する人が多い。
しがらみや命令でがんじららめにするのではなく、お互いを大切に思うことで、自己決定できるようにしている。

21年前、学校をつくるとき大変だった。
はじめは准看護師を正看護師にする学校たった。
10年前に、ふつうの看護専門学校に衣替えしたときも大変だった。
ずっと大変だったが、21年という時間のなかで、一つの伝統が出来上がったような気がする。

諏訪中央病院看護専門学校は人気のある学校になった。
入試は決して難しいわけではない。

看護師を目指している人は、来年ぜひ、入試に挑戦してみてほしい。

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2014年3月28日 (金)

がんばらない経済学33

14年度の予算が成立した。
当初予算の総額は95.9兆円。
13年度補正予算は5.5兆も合わせて、公共事業費は7兆円と増加した。
コンクリートにお金が行き過ぎている。

公共事業費は1997年の9.7兆円をピークに減少してきたが、第二次安倍政権が発足してから、12年度補正予算、13年度の当初予算、13年度補正予算と増やし続けている。

建設事業を計画しても、労働者が足りず、計画が実践できない。
消費する力がないところたくさんのお金がまわり、建設コストが高くなっただけ。
税金を無駄にせず、国民が生活しやすいようなインフラ整備が必要なのに、お金の額だけ多くなっている。
このことは、『下りのなかで上りを生きる』(ポプラ新書)でも、アベノミクスの落とし穴としてとりあげた。

あまりいい傾向ではない。
むだに借金を膨らませているだけだ。
お金はもっと賢く使わないといけない。
それが政治手腕の見せ所のはずである。

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紀伊國屋書店新宿本店のフェア、
2013年新書ベストセラーランキングの11位に『○に近い△を生きる』が入りました。

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2014年3月27日 (木)

原発事故560

東電の福島第一原発の汚染水を処理する放射能除去装置ALPS(アルプス)が不調である。
ALPSは、トリチウム以外の放射性物質を取り除くことができる設備。
故障が相次いだり、1.5万トンの処理済の水が再汚染されたりしている。

1403162___2 3月上旬、雪の岩次郎小屋

1日400トンずつ汚染水は増える。
これで汚染水はコントロールされていると言えるのだろうか。

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2014年3月26日 (水)

ご冥福をお祈りします

日本を代表する帽子デザイナーの平田暁夫さんが亡くなった。
89歳だった。

平田さんの帽子が好きで、冬のフェルトを3つ、夏の帽子を5つ持っている。
新しい感覚で、帽子をデザインすることに挑戦していた。

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以前、雑誌で対談をした折、ご病気との付き合い方についてうかがった。
いくつものがんになったのに、いつも奇跡的に回復し、新しいチャレンジを繰り返していた。

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安らかにお休みください。

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2014年3月25日 (火)

鎌田写真館~富岡町2014.3.11(後)

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呼んでも叫んでも届かない
泣いてももがいても戻れない
ふるさとは
遠く遠のいて
余りにも遠い
近いけど遠いふるさと
あのふるさとは
美しい海辺
心の底の
涙の湖にある

これは、富岡町の85歳の佐藤紫華子さんの詩だ。

本日3/25の毎日新聞朝刊、「さあこれからだ」をぜひ、お読みください。

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2014年3月24日 (月)

鎌田写真館~富岡町2014.3.11(前)

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福島県富岡町は3年前から時間が止まっているようだ。
20キロ圏内の海岸沿いにあり、津波の被害もひどかった。
倒壊した駅や家屋がそのまま残っている。
商店街も、地域の人の足だったJRも痛々しい。

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鎌田写真館~石巻2014.2

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2014年3月23日 (日)

新刊、好調です

昨年出した「○に近い△を生きる」(ポプラ新書)に続き、今月出した「下りのなかで上りを生きる」(ポプラ新書)も
好評をいただいているようだ。

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日経新聞で全五段の大きな広告が出たこと。
「大沢悠里のゆうゆうワイド」(TBSラジオ)に出演したことなどで、買い求めてくれた人も多いようだ。

悠里さんとは諏訪の御柱祭に来ていただいて、一緒に楽しんだのがいい思い出だ。
いつも、人間と人間のおつきあいをさせてもらっている。
今回も、あんこう鍋をごちそうになった。

新刊のスタートは良好。
ぜひ、お読みください。

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2014年3月22日 (土)

絶品のホタルイカ

富山の「寿司人(すしじん)」というお寿司屋さんが気にっている。
捕れたてのホタルイカを塩でゆでしただけのものだが、とにかく絶品だ。

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ここのおやじさんはものすごく研究熱心で、マグロの漬けは天下一品。
アナゴなんかも、おいしい形で食べさせてくれる。
「ひと手間」が天才的なのだ。

「自分の生き方は、○でも×でない、とんがった△」と言う。
ぼくの「○に近い△を生きる」(ポプラ新書)をたくさん買って、人に配ってくれているようだ。

富山に行ったときには、ぜひ寿司人へ。

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2014年3月21日 (金)

炭水化物の後は

大阪に行くと、このところかなりの頻度で立ち寄るところがある。
新大阪の地下にある「めっせ熊」というお好み焼き屋さん。
焼きそばと、ねぎ焼き。
ねぎ焼きは、醤油で食べる。
安くて、うまくて、おなかがいっぱいになる。

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実は、鎌田はこういう炭水化物そのもののような食べ物が好き。
なので、岩次郎小屋に帰ったときには、軽い炭水化物絶ちをする。

「だらしのないベジタリアン」で、むりをしない。
これがカマタの生き方。

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2014年3月20日 (木)

松山で講演

松山に行ってきた。
「下りのなかで上りを生きる」(ポプラ新書)の出版記念講演&サイン会のためだ。
夜遅く、道後温泉に入り、翌朝は太鼓の音とともに開かれたぽっちゃんの湯に入ってきた。

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1403183___3 電車から見た瀬戸内海

紀伊國屋のパブラインで、新書部門の2~5位の間を行ったり来たり。
約10日で5万部。
好調だ。
読者から「低線量被曝と健康被害のことがよくわかった」とか、「泣けた」とか、いろんな反応でおもしろい。

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2014年3月19日 (水)

鎌田写真館~スキー

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2014年3月18日 (火)

鎌田實の一日一冊(199)

「母という病」(岡田尊司著、ポプラ新書、780円+税)

著者は精神科医。
母親という「重荷」がちょっと軽くなる本である。
母とうまくいかない娘や息子にとっても、ちょっと楽になる本である。

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みんながみんな完璧ではない。
完璧ではない人間同士が一つ屋根の下で生活すると、いろんなことが起きてしまう。
反対に、完璧であっても、それはそれで問題が多い。
特に、完璧を目指す母親に育てられた子は、けっこうつらいものだ。

岡田先生の文章は、読みやすく、わかりやすい。
あっという間に新書部門で上位に入り、10万部を突破。
もうすぐ「父という病」という本も出るようだ。
どちらの本も、この時代に必要な本だと思う。

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2014年3月17日 (月)

新刊発売

1/2(二分の一)成人式というのを知っていますか。
20歳の半分、10歳前後の人たちを対象にした成人式だ。

その1/2成人式で伝えたい命の話を書いた。
「未来を生きる きみたちへ」(小学館、1000円+税)

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9~15歳の子どもたちに、自由や夢、勇気、相手の身になることの大切さを書いた。

和田小学校や福島県の中学校、地元の長野県の東部中学で講演させてもらいながら、子どもたちにどう伝えたらいいか考えてきた。
何のために勉強するのか。
どうして差別はいけないのか。
命はどうして大切なのか。
自分の子どものころの体験や、外国での医療支援を通して得たことなどを、子どもの目線で書いた。

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2014年3月16日 (日)

鎌田写真館

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2月19日、「憎まない生き方」で来日講演したイゼルディン・アプエライシュ医師とのスナップです。

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2014年3月15日 (土)

ほうれんそうはないています

ぼくと長谷川義史さんの新しい絵本「ほうれんそうはないています」(ポプラ社)。
この絵本は、鎌田が忙しい長谷川さんにこんな“恋文”を書いてスタートした。
「子どもたちの命を守るビューティーペアになりましょう」

長谷川さんのすばらしい絵と、鎌田の文による“ビューティーペア”のメッセージを、
読んだ方々はしっかり受け止めてくれたようだ。

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ある人はブログに感想を記してくれている。
「原発事故の重さを伝えています。
ほんとうに一人でもたくさんの人に読んでもらいたい絵本」

楽天ブックスに、5つ★をつけてレビューを書いてくれた人もいる。
講演会でも、とても好評だ。

絵本作家の巨人、内田麟太郎さんも、3/13のブログで紹介してくれている。

http://blog.goo.ne.jp/rintaro-uchida

内田さんとは、NHKラジオの「鎌田實 いのちの対話」のゲストでお会いしてから、それぞれの本・絵本を贈りあってきた。
ぼくは内田さんの絵本が大好き。
おほめの言葉をいただき、とてもうれしい。

ぜひ、本屋さんで、第一弾の「白い街 あったかい雪」そして今回の「ほうれんそうをないています」を手にとってご覧ください。

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2014年3月14日 (金)

鎌田實の一日一冊(198)

「終わらない原発事故と「日本病」」(柳田邦男著、新潮社、1470円)

おもしろい視点だ。
「日本病」という大きな文脈のなかで、原発事故をとらえている。
水俣病や日航機墜落事故、阪神淡路大震災、食の安全・・・そういう文脈のなかで原発事故をとらえてみると、「安全神話」も日本病の一つだと納得できた。
著者は、ふるさとを追われた人たちの悲しみや、その子どもたちの将来、
残った人たちの出生数の低下や、子どもたちの体力の弱体化など、いくつもの問題を心配しながら、同時に、原発を推進した専門家の責任感を問うている。
柳田邦男ならでは視点が見事に書かれている。

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柳田さんからこんなお葉書をいただいた。
「毎日新聞の「さあこれからだ」の力強いメッセージに刺激を受けています。
先生のご活動はこの国の危機への警鐘であると同時に、ひたむきに生きる人へのエールです」
ありがたいお言葉です。

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2014年3月13日 (木)

お知らせ

季刊誌「kotoba」2014春号
創刊号から連載している「我々はどこから来て、どこへ行くのか」。
今回は、出アフリカを果たしたホモ・サピエンスの旅と、ウイルスの旅の話。
成人T細胞白血病のウイルスを追いかけていくと、アフリカから出て、世界に広がっていった人類の軌跡がわかる。

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「女性自身」3/18号
鎌田實ら、震災後を見守り続けた7人が後世に伝えたい「3.11を忘れない作品」を紹介している。
ぼくは、CD「ふくしま・うた語り」、絵本「ほうれんそうはないています」(ポプラ社)
、そして、自分の孫が福島にいたらどうするかという視点で書いた「下りのなかで上りを生きる」(ポプラ新書)を取り上げた。

「中央公論」4月号
「生殖医療は人類の福音か?」という特集では、「生まれてくる子どもの視点で考える」という考え方を述べた。

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「文藝春秋」4月号
「第二の敗戦 団塊こそ戦犯だ」の特集で、団塊の世代の一人として「元気でいることが社会のお役に」というテーマで書いている。

ぜひ、ご覧ください。

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2014年3月12日 (水)

鎌田實の一日一冊(197)

「蘇活力~血液をコントロールして弱った身体をよみがえらせる」(南和友著、アチーブメント出版、1155円)

著者は心臓外科の専門医の南先生。
彼から心臓移植の講演会を頼まれて、さだまさしさんと協力したことがある。

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おもしろい本だ。
自律神経のバランスについて書かれている。
心臓も自律神経に支配されているので、とても詳しい。

自律神経を鍛える9つの習慣として次のものを挙げている。
生活リズムを整える、食事は腹八分目、運動する、五感を使う、呼吸を意識する、感動する、情熱をもつ、薬はほどほどに、休暇をとる

とても売れている本だ。

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2014年3月11日 (火)

絆診療所

南相馬の絆診療所は今、仮設暮らしの人たちの食と運動、生きがいづくりに取り組んでいる。
吉本興業のような一座をつくり、みんなを笑わせたり、一緒にお昼ごはんをつくり、
おふるまいをしながら健康の話をしたり、“まけないタオル”を使って体操をしている。
医師と理学療法士、看護師、管理栄養士がチームを組んで、26の仮設住宅集会所をまわっている。
それも、もう2回巡目だという。

Dsc02329 甲状腺のエコー検査について説明する遠藤先生

食の面では、「鎌田式健康ごはん」が大好評。
管理栄養士の鶴島さんがフライパン一つでできる料理を目の前でつくって、喜ばれている。
野菜ジュースやサバ缶と野菜の蒸し煮などで、できるだけ野菜をとるようにすすめているとか。

生きがいづくりでは、手芸が人気だ。
20キロ圏内の家では、和服などがネズミに食われ、着れない状態になってしまった。
思い出の和服の古裂で、バッグや人形をつくって、東京のボランティア団体がバザーで売っている。
それが、集会場みんなの張り合いになっているという。

もちろん、医学的なサポートもしっかりしている。
集会所で、遠藤先生が甲状腺の病気について説明したり、理学療法士が運動教室を開いたり、ときめこまかい。

震災から3年。
復興はまだまだだが、絆診療所では、こんな取り組みがはじまっていた。
本当にすごい。

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2014年3月10日 (月)

3/12講演会のお知らせ

「こわせない壁はない 人生が新しくなる33の心得」(講談社)刊行記念

人生が新しくなる5つの習慣
~“すき間”が壁をこわす! 鎌田實が、心の健康法を教えます~

鎌田自身や33人の壁をこわす体験を書いた「こわせない壁はない」(講談社)。
常識や思い込み、仕事、人間関係を取り巻く壁をいかにとりのぞくか。
心を変えるヒントを語ります。

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日時 2014年3月12日(水)19時~20時30分
会場 東京・丸善 丸の内本店3F日経セミナールーム
参加方法 丸善丸の内本店和書あり場各階カウンターにて、「こわせない壁はない」ご購入の方先着100人に整理券を配布いたします。

問い合わせ 丸善 丸の内本店 03-5288-8881(9.0-21.0)

ぜひ、講演を聞きに来てください。

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本日、絵本発売

「ほうれんそうはないています」(ポプラ社)

鎌田實の絵本「白い街 あったかい雪」に続く、第二弾です。

売れっ子の絵本作家・長谷川義史さんが苦労に苦労をかさね、
原発事故で汚染された、ほうれん草の気持ちになってかいてます。

ヒラメやウシ、ほうれん草をつくっているおじさん、おばさんの悲しみ。
命がつながっていること。
子どもたちに伝えたいと思いました。

Horenso

図書館流通センターで1500冊買っていただきました。
たくさんの子どもやお母さんに読んでもらいたいと思います。

絵本は子どもだけでなく、親になったとき、年をとったとき、一生を通じてつきあっていけるものです。

ぜひ、手に取ってご覧ください。

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2014年3月 9日 (日)

中華ざんまい

東京で気に入っている中華レストランがある。
神保町の源来酒家。

麻婆豆腐がおいしい。
干し豆腐のサラダは天下一品だ。

この日は鯛の刺身入りスープごはんを食べた。
石鍋の器をチンチンに熱して、そのうえにスープをかけて食べる。1403014__

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おいしくて、安くて大満足。
いろんなラーメンもおいしい。

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2014年3月 8日 (土)

3/11福島から特番

久しぶりに福島県平田村にある公益財団法人 震災復興支援放射能対策研究所を訪ねた。
日本テレビの仕事である。

この財団では、4歳以下の子どもたちが体内被曝を測定できる機械を備えている。
その活動の様子や、子どもたちの状況は『下りのなかで上りを生きる』(ポプラ新書)にも書いたが、
3月11日の「news every.」(日本テレビ、午後3.50~7.55)の特別版で放送される。

福島の子どもたちは、肥満が多くなり、運動能力が少し低下していることがわかった。
子どもたちの健康を守るために、保養や健診、放射能の見える化の大切さを訴える。
ぼくは、当日、富岡町から中継する予定だ。

ぜひ、番組をご覧ください。

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ひらた中央病院の公益財団法人 震災復興支援放射能対策研究所では、甲状腺の健診やホールボディカウンタの体内被曝測定、
食品の測定などすべて無料で行っている。

大型の支援は、国からも県からも、どこからもらっていない。
たくさんの人の小さな支援はあるが、運営は厳しい。

震災から3年。
決して「もう大丈夫」という状況ではない。
福島の子どもたちを、みんなで守っていくために応援してほしいと思う。

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2014年3月 7日 (金)

お知らせ

3/9、「新報道2001」(フジテレビ、7.30~8.55)の震災特集に生出演します。

3/10~14、「高嶋ひでたけの朝ラジ」(ニッポン放送)のラジオ人間ドックのコーナー(5.50~)では、「東日本大震災から3年 心と身体のケア」について話します。

3/11は、「いつか来る日のために 証言記録スペシャル」(NHK総合、10.15~11.0)に出演します。
証言記録「あの日わたしは」で紹介した人たちを再び訪ね、震災から3年たった今の問題を考えます。
高橋ジョージさんと一緒に出演。
震災1年半のときの二本松からの放送では、奥さんの三船美佳さんとご一緒したが、今回はダンナさんです。

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3/12は、久しぶりに「大沢悠里のゆうゆワイド」(TBSラジオ、8.30~13.0)に出演。
「〇に近い△を生きる」や「下りのなかで上りを生きる」(ともにポプラ新書)を取り上げてもらいます。
もちろん、震災3年の話も大沢さんとするつもりです。

ぜひ、ご視聴ください。

12日の夜は、東京の丸善丸の内本店で、「こわせない壁はない」講演会を開きます。
こちらも、ぜひ会場にお越しください↓

http://kamata-minoru.cocolog-nifty.com/blog/2014/02/312-721f.html

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2014年3月 6日 (木)

原発難民の詩

富岡町から避難してきた佐藤紫華子さんは、
国策で2回故郷を失ったという。
一度目は17歳のとき。
樺太に生まれて、終戦直後、引き上げ船で日本へ帰ってくる。
二度目は、3年前の原発事故。第二のふるさと富岡町を追われた。

故郷に帰れないくやしい思いを、「原発難民の詩」という詩集に書いている。

仕事がありますよ
お金をたくさんあげますよ

甘い言葉にのせられて
自分の墓穴をほるために
夢中になって働いてきて
原発景気をつくった
あの頃・・・

人間が年をとるのと同じように
機械も年をとるということを
考えもしなかった
技術者たち!
ましてや
大地震、大津波に
襲われるとは・・・

地震国であり
火山国であるという
基本的なことを忘れてしまった末路か・・・

私たちは
どこまで逃げれば
いいのだろうか
追いかけてくる放射能
行く手を阻む線量

見えない恐怖
におわないもどかしさ
聞こえない苛立たしさ

私たちは安住の地をもとめて
どこまで
いつまで
さすらうのだろう

新しい感覚で、ふるさとを奪われて、悔しい思いを表現している。
この84歳の女性の「ふるさと」という詩をラジオ番組で放送する。

文化放送・ラジオ福島共同制作「今聴こう!福島の声を2014」
文化放送3月7日午後7~8時
ラジオ福島3月9日午後7~8時

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郡山にある「お互いさまセンター」という集会場に、双葉郡富岡町の方や川内村の方たちが集まり、
鎌田と村上信夫さんが話を聞かせてもらった。
震災3年を迎えての特別番組だ。

富岡町のアンケート調査では、「もう帰らない」という人は48.8%、「帰りたい」という人が12%。
お互いさまセンターを運営している社協の職員の言葉が、印象的だった。

「仮設住宅、仮設診療所、仮置き場・・・
見えない放射能におかされている福島は、なんでも「仮」という字がつく。
でも、日々の一日は、仮の一日ではなく、その人が必死に生きている大切な一日。
人生に仮はない」

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2014年3月 5日 (水)

本日、新刊発売

鎌田實の新刊がポプラ社より発売。

『下りのなかで上りを生きる 「不可能」の時に「可能」を見つけろ』(ポプラ新書、780円税別)

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右肩上がりの経済成長を続けてきた日本は今、下り坂にある。
人生も、長いスパンでみるとゆるやかな下り坂だ。
その「下り坂」のなかで、どうやっておもしろい「上り坂」をつくるか。

楽観力、回転力、潜在力、見透す力、悲しむ力、突破する力。
この6つの力に注目した。

ぼくが「人生相談」を書いているサンケイリビングの編集長が、この本を読んで、職場で号泣してしまったとか。
新書で号泣というのはめずらしいが、うれしい。

時代は冷たい方向に流れがちだが、心をあたためていきたい。

ぜひ、お読みください。

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2014年3月 4日 (火)

「こころに残る一枚の絵」展

諏訪湖畔にある原田泰治美術館で、おもしろい企画展がはじまる。

名誉館長であるさだまさしさんや、大学時代の同級生である篠原勝之さんら原田泰治さんと親交のある33人が、好きな一枚を選んで、エピソードを寄せている。
もちろん、鎌田實も寄稿している。

私が選ぶ原田泰治の世界
こころに残る一枚の絵

日時 2014年3月5日~11月12日
   (3月5日11時~オープニングセレモニー)

会場 原田泰治美術館 第2展示室

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http://www.taizi-artmuseum.jp/news/2014/02/post-50.php

寄稿している人たちは、建築家の安藤忠雄さん、歌手の岩崎宏美さん、放送タレントの永六輔さん、ラジオパーソナリティの大沢悠里さん、タレントの柏木由紀子さん、
映画監督の山田洋次さん・・・。
こうした人たちが、どんな絵を選ぶのか。
さだまさしさんの息子で「ツケメン」で活躍する大陸くんや、ピアニストになった詠夢さんらも寄稿している。

ロングランの企画展なので、観光もかねて諏訪湖畔においでいただき、
ぜひ、原田泰治の世界をご堪能ください。

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2014年3月 3日 (月)

春はもうすぐ

大雪の後遺症が、各地に出ている。
原村でも、花卉栽培に大きな被害が出ているようだ。
道路の隅に積もった雪がなかなか溶けない。

そんななかで、今年はじめてフキノトウを食べた。
信州もいよいよ春だ。

1402261___1 フキノトウの天ぷら

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◇お知らせ

「大竹まこと ゴールデンラジオ」(文化放送)に3月5日、午後2時25分から鎌田が出演する。
5日に出る新刊「下りのなかで上りを生きる」(ポプラ新書)を大竹さんに読んでもらうつもりだ。
でも、大竹さんはきっと、震災から3年の話や集団的自衛権、ウクライナの話など、いろいろな話題に展開すると思う。

何が飛びだすかわからないのが大竹さんの魅力。
ぜひ、お聴きください。

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2014年3月 2日 (日)

3/17講演会のお知らせ

人生が新しくなる33の心得
~体と心の超簡単・健康法教えます~

常識や思い込みなど自分を取りまく壁をいかに取り除くか、鎌田自身や33人の体験を書いた「こわせない壁はない」(講談社)。
講演会では、そんな壁のこわし方や心と体の健康法について話します。

Photo

日時 2014年3月17日 午後13時30分~15時(受付13時~)
会場 リーガロイヤルホテル大阪 宴会場
料金 一般3500円/会員2800円(会員・・・リーガロイヤル会員、エコールドロイヤル、リーガクラブ、ヘルスクラブ、スイミングクラブの各会員)

お申し込み・問い合わせ リーガロイヤルホテル エコールドロイヤル
            ℡06-6441-2938 Fax06-6448-0903(平日9.30~17時) 

http://www.rihga.co.jp/osaka/culture/lecture/detail/minoru_kamata.html

ぜひ、聞きにいらしてください。

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2014年3月 1日 (土)

鎌田の料理本

「鎌田式健康ごはん」(マガジンハウス)が4刷になった。
累計7万3000部になる。

陸前高田や福島の仮設住宅の小さなキッチンでも、超かんたんにつくれる料理として、
口コミで広がっているようだ。
ありがたいことだ。

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一人暮らしの人や、料理初心者の男性でも、フライパンやピーラーを使って簡単できるアイデアが載っている。
サバ缶とキャベツの蒸し煮や、ひらひらきんぴごぼうを使った簡単まぜごはんなどは、好評のレシピだ。
セロトニンやオキシトシンを増やすためのジュースや料理も載せている。

この春から一人暮らしを始める方などへのプレゼントにもおすすめ。
ぜひ、ご覧下さい。

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