納得できない
めちゃくちゃな形で、集団的自衛権の行使を認めさせようとしている安倍首相。
納得できない。
憲法が存在している意味がなくなってしまう。
ぼくは、憲法を簡単に変えることに対して反対だが、
それでも立憲国家ならば、きちんと国民と議論すべきである。
諮問機関の、安保法制懇談会のメンバーはほぼ全員、改憲に対して前向きな人たちである。
安倍さんの私的諮問機関だから、メンバーの選定は自由になるのである。
だが、国のカタチを変える可能性があるのに、ある色がついた人たちだけを集めて議論させ、
そこから出てきた答申を受けて、首相がやりたいことをやるというのは、誤った方法ではないか。
行われた議論は5回。原案の書類は、秘密が漏れないように配布されなかった。
そして、首相の気が変わると、集団的自衛権の行使の内容も変わっていった。
自分で選んだメンバーに、民主的な議論を十分にさせていない。
今回の答申の内容は、もっと過激で、集団的自衛権の全面解禁を目指していたらしい。
安倍首相はそれを受けて、自分はそれほど過激ではないと国民にアピールしながら、自分のやりたいことをしようとする。
なんともむちゃくちゃな人だ。
安倍さんには、池田勇人首相について勉強してもらいたい。
彼は、1960年に首相になり、まず憲法を変えないと宣言する。
モットーは寛容と忍耐。
料亭での宴会には出ず、ゴルフもやらなかった。
同時にも所得倍増論を展開し、4年間でほぼ2倍、10年間で3倍近く上げた。
特に、低所得者のほうが伸び率が高く、3倍以上になったという。
今、日本の経済は決して本格的な回復に向かってはない。
アベノミクスで成長戦略をやろとしているなら、ここにエネルギーをそそぐべきだ。
国民がいちばんやってもらいたいことをやるべきであり、国論を二分するテーマを、むちゃくちゃな手法で強引におしすすめることではない。
いま一度、池田勇人の政治的舵取りを見直してみてはいかがだろうか。
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