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2014年6月30日 (月)

原発事故565

福島第一原発から約50キロ離れた三春町で、
2011年から3年間、小中学生約1500人を対象に体内被曝の検査が行われた。
ぼくが名誉理事長をしているひらた中央病院の公益財団法人 震災復興支援放射能対策研究所のデータでみると、
2011年は1494人中54人が検出限界の300ベクレル/ボディを上回った。
最大で1400ベクレル/ボディを検出した。
2012年は1383人、2013年は1383人が受診し、全員が検出限界以下だった。
2012年からは検査前に検査着に着替えて検査しているが、2011年は着衣の交換をしていなかったので、着衣からの影響もあった可能性がある。

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検出限界以下というのは、ゼロではない。
300ベクレル/ボディの場合、体重30キロの子では、1キロ当たり10ベクレルとなる。
検出限界以下の子は、ゼロに近いの可能性が高いと思うが、
ゼロと断定できないということに関して要注意である。
ぼくたちは自然放射能としてカリウム40の体内被曝を受けている。
カリウムは人間が生きるためにどうしても必要なもの。
カリウムが足りなくなると不整脈や、筋肉の収縮に影響が起きたりする。
その自然放射線カリウム40を、野菜などからとっており、年間の体内被曝量は0.18ミリシーベルトといわれている。
検出限界の10ベクレル/キログラムの預託実効線量は0.04ミリシーベルトなので、
自然放射線の被曝量よりも少ないことがわかる。
これで大きな問題が出るとは思えないが、子どもの命を守るためには万全を期すことが大事。
検診と、年間3週間程度の保養、放射能の見える化を継続していかなければならない。

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