自殺を防げ
ぼくは、よりそいネットワークの評価委員をしている。
1034の電話拠点があり、相談員2600人、連携団体518が対応している。
特に被災地には電話拠点をおき、相談員300人の体制で、できるだけつながりやすくしている。
全国では、2年連続で自殺件数が減っている。
だが、被災地での自殺念慮の相談は、他の地域12%に対して、28.4%と高い。
昨年から福島では自殺が増えるのではないかと心配していたが、やはりそのような報告が出てきた。
国の統計をみると、福島の自殺件数は平成23年10件、24年13件、25年23件と増え続けている。
岩手県や宮城県は減っているのを考えると、福島では見えない放射能の問題があり、未来が見ないことが関係しているように感じる。
相談で自分の思いを語りながら、自殺を思い留まっているうようだ。
だから、よりそいネットやいのちの電話は大事なのだ。
電話は匿名が守られるため、心配や不安を話しやすいというメリットがある。
先週ぼくは、仙台いのちの電話の石巻支所ができたことで、応援に行ってきた。
石巻では、震災から3年経ち、長期戦のなかで、むしろつらい状況を迎えている。
つらいのにつらいと言えない。
特に、福島では放射能の問題について語りづらい雰囲気があり、みんな何もなかったように蓋をしている。
この臭いものに蓋という風潮は、不安感をつのらせ、精神的な負担や自殺へと追い詰めていく。
こんな状況が続いているのは、まずいことだと思う。
もっと、自分の心配や不安、放射線への思いを語りえるような地域にしていく必要があると思う。
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