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2014年8月 3日 (日)

鎌田實の一日一冊(210)

「愛ふただひ」(渡辺淳一著、幻冬舎、1620円)
渡辺淳一の最後の作品。
これまで渡辺淳一作品は、あまり読んでいない。
野口英世の生涯を描いた「遠き落日」を読んだことがあるくらい。
なんとなく、読みたいと思わずに過ごしてきた。
亡くなった後、渡辺さんの小説はどんなものか興味がわいた。

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この作品は、著者を想像させる70代の医者が性的不能になるが、
29歳の看護師と、52歳の家庭のある女性、40代の独身の弁護士という3人の女性をどう喜ばすか、という話。
あまりわくわくドキドキしなかった。
解剖的な話や統計的な話が出てきたりして、小説としてのクオリティは低いと思った。
渡辺淳一先生の最後を飾るには、ちょっとさびしい作品だった。

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