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2014年8月 5日 (火)

鎌田實の一日一冊(211)

「ユマニチュード入門」(本田美和子ほか著、医学書院、2160円)
「ユマニチュード」の「ユマ」はフランス語でヒューマニティの意。
かつて植民地の黒人が自らの「黒人らしさ」を取り戻そうという「ネグリチュード」という言葉を起源とする、「人間らしさ」という意味の造語だ。
このユマニチュード、認知症のケアとして大流行である。
目を見ながら話すこと、会話の続け方、手の支え方や触れ方、立つことなど、看護・介護の基本を徹底させている。

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かつてバリデーションという技術が注目された。
認知症の人を価値ある人間として接することによって、行動・心理症状が激減する。
それに近い。
ユマニチュードの技術は、ぼくたちが40年前からやってきたこととそう変わらない。
人と人が接する技術をこいう形で教え込まないとならない時代になっているのだと思った。

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