洞窟の手形の意味は?
科学誌「ネイチャー」に、インドネシアのスラウェシ島で発見された動物壁画が、
3万9900年前の世界最古の芸術作品である可能性があると発表された。
今まで最古といわれていたものは、北スペインにあるエル・カスティージョ洞窟。
4万800年前のものといわれたり、測定法によっては3万3700年前ともいわれている。
イラウェシ島の壁画が最古になるのか、まだ判断は下っていない。
スラウェシ島の壁画には、バビルサというイノシシ科の動物が描かれている(↓)。
が、ぼくはその周りにある手形に引き付けられた。
この手形は、何を意味しているのか。
「人間らしくヘンテコでいい」(集英社)にも書いたが、文字がなかった時代、「おれは今ここにいる」「おれは生きている」という表現ではないかとぼくには思える。
人間が生きてくうえで、この「自分が生きている」という感覚はものすごく大事なことだと思う。
現生人類の祖先たちの自意識は、やがて装飾や言葉、埋葬、祈りなどを生み出していった。
◇
本日11/18の毎日新聞の鎌田の連載「さあこれからだ」は、
我々の祖先がつけた手形に思いをはせ、利己的で利他的な生き物である我々について書いた。
ぜひ、お読みください。
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