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2015年1月 6日 (火)

鎌田實の一日一冊(224)

「ボケてたまるか!62歳記者認知症早期治療実体験ルポ」(山本朋史著、朝日新聞出版、1296円)

62歳の記者である著者が、軽度認知障害と診断された。
俳優の名前が出てこない。
漢字が書けず、ひらがなばかり。
馬券を買い間違えた。
次々とドジが目立ってくる。
ぼくは週刊朝日で2年ほど連載したことがあったが、そのときの担当編集だった。
実は伝説的な記者だと、永六輔さんから聞かされていた。
彼自身は「ドジな記者」と自称しているが、腕利きの記者であることは今も変わりない。

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認知症サミット国際会議で、オープニングのスピーチをした著者。
そのとき、どうもズボンのファスナーが開いていたらしい。
だれも気が付いていないようだったが、著者の冷や汗ぶりが目に浮かぶ。
ぼくも同じような経験があるからだ。
だれだって、齢をとっていけば認知症のボーダーラインのなかに入っていくが、
そんなことは気にしなくていいと、この本は励ましてくれる。

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