アルビル救援活動(その1)
成田をたってトルコのイスタンブールを経て、20時間かけてアンマンに到着。
翌朝すぐにヨルダン北部の街イルビドの都市難民の家を歩いた。
なんと3人のこどもさんを亡くし、奥さんが左足を切断、たった一人生き残った15歳の娘は左腕の切断という家族に出会った。シリアのダラアという街で政府軍の空爆にあって必死にヨルダンに逃げてきた。
父親は、「アサド大統領は国民を守るための軍隊ではなく、国民の命を奪う軍隊をつくった。」と言った。彼に戦争とは何かと聞いたら「人生のすべてを奪ったものだ。」と答えた。
15歳の娘ルカイヤちゃんに君の夢は何かと聞くと「医者になりたい。スウェーデンに行って医学部に入る。」と言った。
勉強しているかと聞くと、にこにこしながら「勉強している。」と答えた。
この家は、絶望の中でたった一つの希望があるとすればルカイヤちゃんが夢を叶えて世界に羽ばたくときだろう。羽ばたいて欲しいと思う。
8歳のターハ君の家を訪ねた。
夫を空爆で失った若いお母さんが一人、鎮痛な表情で僕たちを迎えてくれた。足と手は砲弾によってケロイド状に筋肉や皮膚を奪われていた。腹部にも大きな傷跡があった。今年の4月に空爆を受けたという。
まだ日が浅い。悲しみから癒えていない。お土産に持って行ったケーキを子供たちが見つけて目を輝かせた。本当はお土産を持っていくべきではないと思ったが、とにかくこの家にとって久しぶりの嬉しい出来事だったようだ。こどもたちはて手づかみでケーキを食べだした。にこにこして。
その子供たちに明るい未来がつながることを祈っている。足や手を失った子供たちや若者たちに義足をつくる「希望の足プロジェクト」が開始された。たくさんの人の応援を待っている。
1. 政府軍の兵士からスナイパーから銃撃、脊椎を打たれ、脊損になったクサイ君(12歳)
2.足を切断したお母さんと左腕を失ったルカイヤちゃん(15歳)
3.空爆を受け体中が傷だらけになり歩行障害と戦っているターハ君(8歳)
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