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2015年3月24日 (火)

鎌田劇場へようこそ!(197)

「人の望みの喜びよ」

ベルリン国際映画祭で、子どもたちが審査員を務めるジェネレーション部門でスペシャルメンション賞受賞。
新人監督賞もノミネートされている杉田真一の、長編初監督作品。
突然、両親を亡くした12歳の姉と5歳の弟の物語だ。
周りの大人たちは必死に二人を支える。
だが、大人たちもそれぞれ事情を抱えている。
親戚の家に預けられ、かわいがられるが、その家の男の子が二人に対して嫉妬する。
一般にきょうだいでも、親の愛をめぐってお互いに嫉妬心をもちやすい。
ましてや、突然、やってきた親戚の姉弟。
5歳の弟は、両親が死んだことを理解できていない。
姉は、弟への秘密が心の負担になっていく。
姉も切なく、苦しく、悲しい。
やさしいのにうまくいかない、人間と人間の関係が淡々と、うまく描かれている。
とてもいい映画。

Poster2

5歳の弟は、両親が亡くなり、親戚に引き取れた自分の境遇をどれだけ理解しているのか。
自分のことを重ね合わせながら、見た。
1歳10か月のとき、ぼくは岩次郎さん夫婦のところにもらわれた。
当時のことは、覚えていない。
覚えていないが、1歳10か月の子どもでも何かわかったはず。
おそらく大きな家に住んでいたぼくが、長屋のような家に引っ越したのは、なぜなんだろう。
今までいたお父さんとお母さんはどこへいったのだろう。
おかしい、おかしいと思いながら、
そのおかしいという思いを、心のなかにためこんでいく。
それでも、子どもだって生き抜こうとする。
3/28ロードショー。

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