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2015年4月20日 (月)

聴診器でテロと闘う(3)

10日ほど前、ISに捕らわれていた240人近いヤジディ教徒が解放されたというニュースが広がった。
そのうちの40人と会って話をすることができた。
ドホークの難民キャンプで、ぼくたちと協力しあっている現地の元公務員でボランティアの女性ハナウさんが、
診察もかねて、話を聞けるように計らってくれた。

1504165fullsizerender_2 ISから逃れてきたヤジティ教の人たちがたどり着いた難民キャンプ

解放された約40人のヤジディ教徒の人たちは、一つの部屋に集まっていた。
その半数は子どもだ。
若者、そして、80歳の高齢者もいた。
ISに拘束されているとき、どんなことがあったのか。
「暴力がひどく、言うことを聞かないと殴られた」
「子どもたちは、無理やりイスラム教の信仰告白をさせられ、コーランを覚えせられた」

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若者が無理やり戦闘員にさせられたり、性奴隷にされているという話をここでも聞いた。

2人の若者は「ISの戦闘員にされそうになった」
若い女性は、「奴隷として売られそうになったため、どんなことがあっても逃げようと考えた」と言う。
警護が少年兵になったとき、隙を見て山へ逃げ出した。
三日三晩、山の中を逃げ切って、クルド自治政府軍までたどり着き助かった。
まだ2000人のヤジディ教徒が拘束されているという。

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25歳の女性は、昨日、妹を連れて、ISから逃げてきたばかりだった。
シリアのラッカに売れられ、ISの戦闘員の家族の奴隷になった。
姪を、自分の子どもと偽って守ろうとした。
わずかな隙をついてトルコに脱出し、トルコでヤジディ教徒に訴えて、
このイラクの難民キャンプにたどり着いたという。
まだ恐怖におののいている顔をしていた。
ISはとんでもない行いをしている。

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