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2015年4月26日 (日)

聴診器でテロと闘う(7)

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国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、「赤ちゃん」にやさしいを推進し、母乳で育てることをすすめている。
そのため、ミルクは配られない。
しかし、難民キャンプの状況をみると、母乳が出ていないお母さんも多い。
精神的なショックが大きいことも、影響しているのだろうか。

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難民キャンプにミルクを配ると、われ先に得ようとする光景がみられる。
だが、ミルクにも種類があり、赤ちゃんの状態に合ったものでなければならない。
ぼくたちは、難民キャンプに行く前に先のりをして状況を聞き取り、
母乳の出がよくないお母さんや、発育のよくない赤ちゃんがいるかどうかを確認してから、
必要なミルクを持っていくようにしている。

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ミルクには3種類あり、子どもの栄養状態に合ったものを提供するために、
ミルクを渡す前に診察もしている。
さらに、日本から来た国井看護師や、JIM-NETスタッフのリーム看護師がミルクの溶かし方や飲ませ方などを教えている。
ミルクの溶かし方を守っていないお母さんがいたからだ。
支援は、ただモノを配ればいいというものではない。
それぞれの健康状態を見極め、その状態や周囲の状況に合わせて、
それぞれがきちんと使いこなせるように指導していくことが大切なのだ。

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