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2015年4月23日 (木)

聴診器でテロと闘う(5)

イラク西部のアンバール州、カスマ山の道路際にできた難民キャンプ。
草地に入り込み、勝手にできたキャンプであるため、支援が入らない。
ここに、障害のある子が、いすに座ってぐたっとしていた。
熱射病になるにのではないかと心配になった。
おむつを寄付し、食事も十分ではないため、ここではミルクも配った。
そして、診察してあるいた。
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25歳の女性は両手の関節が腫れて痛くて動かないという。
慢性的な関節リウマチだ。
薬である程度コントロールできるが、完全に治ることはないと説明すると、ボロボロと泣き出した。
関節の痛みが取れ、関節が崩壊しないように、薬を考えるから心配ないと話すと、
少しほっとしたような顔をしてくれた。

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とにかく糖尿病と高血圧が多い。
なんとかこの人たちに医療を届け、薬を届けながら、生活の仕方を見直してもらいたい。
健康のために散歩をすること。
そのことひとつでも、命に対する意識が変わるはずだ。
自分の命や健康を大事にしようと思って、散歩する。
自分の命や健康を大事にできると、家族やほかの人の命や健康も大事になる。
違う宗派の人間の命や健康も大事に思えるだろう。
散歩が、他者への深い思いの第一歩になるのだ。
命はみんな大事なのだということから始めなければ、イスラムには平和はこないだろう。
本当の平和のために、聴診器でテロと闘う決意をますます強くした。

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