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2015年4月22日 (水)

聴診器でテロと闘う(4)

ドホークのヤジディ教徒の難民キャンプに行った。
山地に5箇所ほどの小さなキャンプが点在している。
ここに、500個の卵と、1か月分の飲み水を給水することを約束した。
ヤジディ教の人たちは、イースターのお祭りのように卵に色づけをして新年を祝う。
子どもたちは卵と卵をぶつけっこをしながら、どちらが強いかを競う遊びをしていた。
負けるとぐちぐちゃになったゆで卵を食べるのだが、負けても、うれしそうに、おいしそうに食べる。
卵一個でみんなが幸せな顔になる。

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ヤジディ教徒は2000人ほど人質にとられているという。
ファルージャには奴隷市場があって、人が売り買いされている。
ヤジディ教徒の国会議員、ビアン・ダヒルさんのお宅に呼ばれた。
彼女はイラク国会で演説するだけでなく、アメリカに呼ばれて演説。
ヤジディ教徒の女性は暴行され、子どもは売買されていると訴えた。
アメリカが昨年8月、ISの拠点を空爆するきっかけとなったのは、
ISに襲撃された何千人ものヤジディ教徒がシンジャール山に水も持たずに逃げ、重大な人権問題になったことだったといわれる。
大事なことは、イスラム厳格派や原理主義者がもう少し大人になって、他宗教の自由を認めることである。
イスラムのスンニ派の考えだけが正しいと思わないことである。

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この村に給水車が着いたときには、拍手が起こった。
キャンプの人たちは喜んで、お茶を振る舞ってくれた。
ただし、その水は以前から使っていたもの。
せっかくのお茶、沸騰しているから大丈夫だろうと腹をくくり、
友情の証として飲んだが、なんともいえない臭いと味がした。
今まで、こんな水を飲んでいたのかと思うと切なくなった。
給水車をまわして本当によかったと思う。

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