聴診器でテロと闘う(13)
80歳の男性は、モスル近郊で農業をしていた。
ヤジディ教徒。
家族は、ISが攻めてきたときに逃げ、
夫婦は、隣のアラブ人に助けられながら暮らしていた。
隣のアラブ人がモスルに行くというので、一緒についていき、
イスラム教に改宗することを強要され、信仰告白をさせられた。
江戸時代のキリシタン弾圧の、踏み絵のようなものである。
以来、体に力が入らず、抜け殻のようになってしまった。
腰が曲がり、立ち上がる力もなくなったという。
ぼくの手を握り、必死で立ち上がる姿が印象的だった。
ISの肉体的、精神的な暴力によるPTSDをケアすることも、これから重要になるだろう。
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