鎌田劇場へようこそ!(209)
「チャップリンからの贈りもの」
喜劇王チャップリンの死去から2か月経ったころ、墓が荒らされ、
遺体の身代金を要求する事件が起きた。
実話である。
チャップリンの妻は「夫は天国と私の心のなかにいます」と身代金の支払いを拒否した。
犯人から27回の電話があったが、女優である娘が悲嘆にくれる見事な演技で会話を引き伸ばし、
逆探知に成功したというから、ドジな話である。
遺体を隠すために、ジュネーブの郊外の麦畑に埋めた。
静かな場所を選んだことに、チャップリンの妻は感謝したという。
なんともおうようで素敵だ。
チャップリンの家族がこの映画に協力しているみたいだ。
ところどころでサイレント映画のように、会話が聞こえなかったりする。
犯人の一人がサーカスのサルをつれて、道化となるところは、
まるでチャップリンの映画をみているようだ。
ドジな2人の犯人にどんでん返しがある。
これがいい。
どんなどんでん返しかは言わない。
音楽がいい。
「シェルブールの雨傘」の巨匠ミッシェル・ルグランが担当。
「ライムライト」のテーマ曲をアレンジした素敵な音楽が流れてくる。
心あたたかくなる映画。ぜひ、ご覧ください。
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