ISのある世界を考える(36)
イランと欧米などの6カ国が開いていた核協議で、最終合意が成立した。
イランの核兵器開発計画を完全に止めることができるか微妙であるが、一歩前進である。
話し合いのテーブルにつくことはいい。
イランも、経済制裁が解かれないかぎり発展はないことをわかっている。
選挙により、国民が穏健派の大統領を選出した、こういう国は信じていいと思う。
一方、オバマ大統領はISとの闘いに、イランの協力を模索しているという。
シーア派のイランは、同じシーア派のシリアのアサド政権や、レバノンのヒズボラ、イエメンのシーア派武装勢力などを支援している。
そのイランに、スンニ派のISの掃討の協力を仰ぐとなると、シーア派とスンニ派の憎しみ合いを助長する。
シーア派のイランが、スンニ派のISを叩くという構図はあまりよくない。
ここは宗派を超えて、イランが、暴力集団のISを叩くというのがいちばんすっきりしている。
オバマ大統領はこのへんのデリケートなニュアンスがわかっていないのではないだろうか。
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