ホスピスの空気
80代の目の不自由な患者さんが駒ケ根のほうから転院してきた。
転院するたびに、ひどくなると不満をもっていたようだ。
今回も「遠くの病院に来させられて、姥捨て山みたいに扱われる」と思っていたら、
「今まで経験したことがないほどあたたかな看護を受けて感動しています」と言われた。
痛みも完全に取り除くことができ、とても快適だという。
先週、思いがけずカレーライスを食べることができた。
このカレーは、ホスピスボランティアが作って、食べたい人に食べてもらっているものだ。
緩和ケア病棟は改築後、5階に移り、ベランダが広くなった。
グリーンボランティアの人たちが育てたラベンダーやタイムがきれいに咲いている。
庭で育ったタイムとラズベリーの実を入れた水は、とてもさわやかにのどを潤してくれる。
緩和ケア病棟は、部長の片岡先生を中心に、腫瘍精神科の大中先生、在宅ホスピスケアの奥先生、化学療法科の若い先生たちが支えている。
そこに看護師やボランティアたちが何重にも取り囲み、患者さんやご家族を支えている。
諏訪中央病院のホスピスはとてもいい空気が流れている。
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