ふたたび長寿王国・沖縄へ
沖縄に講演に行った。
会費2000円にもかかわすらず、参加希望者が多く、主催者はうれしい悲鳴だという。
テーマは、「鎌田實 平和を語る」
健康、命、平和、女性をキーワードに、自然や命を守るために、どれほど平和が大事か話した。
かつて長寿日本一だった沖縄は、長野県に抜かれたが、
いまでも返り咲く素地はたくさん残っている。
塩分摂取量は10g以下。
昆布を中心にしたダシ文化が根付いている。
発酵文化もある。
海に囲まれているので、新鮮な魚がいつでも手に入る。
気候は温暖で、野菜も一年中とれる。
台風の被害は多いが、低気圧ほど長寿であるという説もある。
だから、沖縄にはアドバンテージが多いのだ。
それにしても、沖縄にはおいしいものがいっぱいだ。
行列ができる人気店「千日」で、沖縄ぜんざいを食べた。
若鳥の香草にんにく焼き。
イワシの塩辛がのった島豆腐。
おいしくて健康的なものがたくさんある。
こういう食べ物をみると、沖縄はすぐにでも長寿王国に返り咲けると思う。
しかし、弁当屋が多く、400円くらいで高カロリーのものを売っている。
揚げ物やフライがごはんを覆い尽くしている。
沖縄そばには豚肉が2つ3つ乗っていて、さらにじゅうしいという混ぜご飯がついてくる。
安くてうまいので、いくらでも食べてしまうが、
これはちょっと考え直したい。
ヨモギを練り込んだフーチイパーそばのように、健康志向が高いものがある一方で、
沖縄の人はこってりした味も好きだ。
以前、久米島に講演に行ったとき、島のお年寄りはみそ汁に油を垂らしていた。
この油を垂らす習慣や揚げ物を控えるだけでも、違うのではないか。
もともといい食文化をもっているので、ほんのちょっと変えてみるだけで、長寿王国を奪還できるのではないか、と話した。
それは、平和につながっている。
子どもを生み、命を守る性である女性たちは、しがらみがなく自由だ。
平和を守るために、きちんと発言することができる強さをもっている。
沖縄はもっともっと健康長寿となり、どの地域よりも平和や自由を尊ぶ地域になってほしい、と話した。
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