希望の足プロジェクト①
JIM-NETでは、主にシリア内戦で手や足を失った難民を対象に、義手や義足の提供を行っている。
義手や義足をつくり、機能回復訓練を行ってきた。
義手、義足は難民となり負傷した人たちの自立と自由のために大切なものだ。
しかし、それらにはお金がかかる。
たとえば、ひざ下の精巧な義足は一足6万8000円から8万5000円。
それもほとんどが材料費で、製作はシリア人技師義肢装具士がボランティアで担っている。
以下は、ヨルダンの支援責任者、福田さんからのレポートだ。
多くの子どもを含む難民たちを支援する「希望の足プロジェクト」にぜひ、ご協力をお願いします。
<義肢支援レポート>
<義肢支援レポート>
モハンマド君(8歳)
シリア南部・ダラア出身。たる爆弾が爆発し、破片が突き刺さり右足膝下を切断しました。
モハンマド君は足を失った時、たる爆弾の破片で胸部も負傷しました。
もうあと少し傷が深かったら命を失っていたかもしれないとのことです。
2014 年6 月に作成した義足が使い込んで傷んできたため、また成長期にあり義足のサイズが合わなくなってきていたため、今回、JIM-NET の支援で作り直しを行いました。
義肢装具士によれば「2014 年に初めて義肢製作所に来た時は、足を失ったショックで話すこともできなかった」というモハンマド君ですが、
今では自慢げに、義足で力一杯走る姿を見せてくれます。
義足がなければ、学校に行く事もできませんでしたが、今では自分で歩いて学校に行く事ができ、学校ではたくさんの友人と楽しく学び、元気に遊ぶ毎日です。
アブデルラザックさん(47歳)
シリア南部・ダラア出身。
2013 年5 月24 日に負傷し、一週間後にヨルダンに搬送されました。
数人の友人と家にいた時、その家を戦車からの砲弾が襲い、一緒にいた1 人は亡くなり彼ともう1 人が負傷。
彼は足とともに腕、腹部も負傷しました。
もともと左利きですが、左手も負傷し自由がきかないため、Mobility Solutions での理学療法も今後行っていく予定です。
今は、日常動作の中で右手を使うよう日々練習しているとの事です。
シリアでは2012 年頃まで、建設の仕事に携わっていました。
彼自身の家も空爆で全壊したとのこと。
4 人の子どもと奥さんとともに、支援に頼らざるをえない生活をしています。
初めて義足を装着した時は、動作が少し難しくまた義足を重いと感じたとの事ですが、今は義足で自信をもって歩く事ができるとの事です。
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