鎌田實の一日一冊(259)
「自由をつくる自在に生きる」(森博嗣著、集英社新書)
個人の自由は社会的な不和を生みやすい。
それはあたかも自由の絶対量というものがあって、それをみんなで分かち合わなければならないかのように見える。
自分だけが自由になっていいはわけではない--。
なるほど、「自由の絶対量」が決まっており、それをみんなでシェアしあうと考えると、
自由に責任が生まれたりする。
この本には、自由になるためにどうしたらいいか書かれている。
「個人差は大きな違いではない」とか、「意志が弱くてもかまわない」とか。
なぜ我々が常識や社会に支配されるのか?
それは支配されたいという意識があるから、と著者は述べる。
だから、支配された不自由のなかで生きていくことが多い、と。
自分の変化を積極的におしすすめることといえる。
すべての支配を排除し、完全に自由奔放になろうとすると、人間として破滅するとも述べている。
自由を得るために有効で具体的な手法は存在しないが、
「自由を得ようと考えるだけで、今よりも自由に近づけるだろう」
個性的に生きることは自由に生きることに限りなく似ているけれど、
個性がないという状態は生きているかぎりないはず。
生きているかぎり個性はある、と言う。
なるほど、どんな人も、個性がないという個性を生きているのだ。
何が自由を束縛しているか、乗り越えらないと信じていた困難、あると思い込んでいた限界、
勝手な思い込みということだ。
そこから自由になること。
ちょっと面白い本である。
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