握手
和歌山で講演の後、56歳の女性に声をかけられた。
20年ほど前にかかった乳がんが、今年2月に再発した。
リンパ腺、骨、肝臓に転移していることがわかった。
すぐには信じられず、受け止められなかったという。
そんななかぼくの『がんばらない』に出合った。
「読み終えたときには自分のなかで何かが変わったことを実感した」
今は、抗がん剤が効いて、副作用はあるものの、何とか生活できている。
不安に襲われたときには、『がんばらない』を読み返して、涙を流すと心が落ち着くという。
サインの列に並んでくれて、握手をした。
ぼくの元気を注ぎ込むつもりで握手した。
乳がんはここからが勝負。まだまだ闘える。
彼女の幸運を祈った。
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