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2015年12月14日 (月)

帰れない、帰らない

福島第一原発がある双葉町や大熊町は中間貯蔵施設の予定地の問題で意見が分かれている。
富岡町にはフクシマエコテッククリーンセンターという、放射性セシウムの濃度が1キロ当たり8000~10万ベクレル以下の
汚泥などの廃棄物を処分するための施設を検討している。
同時に富岡町や隣の楢葉町はどうやって順当な帰還をめざしていくのだろうか、とても難しい。

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浪江町は、帰還指示解除準備区域、居住制限区域、帰還困難区域の3つに分かれている。
なかでも高汚染の帰還困難区域が広い。
浪江町の人の48%が「帰れない」「帰らない」と考えているようだ。
浪江町から北側は南相馬になる。
南相馬の20キロ圏内は来年3月、帰還許可が出る予定だ。
しかし、帰ることを決めている人は主に高齢者で、小さな子どもがいる世帯ではなかなか帰る決断ができないようだ。
福島第一原発はいまだに汚染水をコントロールできていないことや、燃料棒の取りだしができていないことが、
住民の不信感になっているようである。
安倍さんはオリンピック誘致の際、「アンダーコントロール」と言ったわけだから、
他の原発の再稼働よりも、福島第一原発のアンダーコントロールをきちんとすべきだと思う。

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