鎌田劇場へようこそ!(253)
「ヴィオレット ある作家の肖像」
女性として初めて生と性を赤裸々に書いた作家ヴィオレット・ルデュックの物語である。
ボーボワールやジャン・コクトー、ジャン・ジュネなども出てくる。
ヴィオレットの孤独は絶望的に大きかった。
「母は私の手を握らなかった」愛されることのなかった子ども時代、その後、
人生のほとんどの時間に愛を求め続けた。
愛を求め続ける苦しみを書くことが、生きることにつながっていく。
ボーボワールはヴィオレットの作品のなかに光を感じ、応援する。
代表作「私生児」は、レンガ職人と恋におち、肉体関係を冷徹に記録する。
私生児として生まれてきたことをあらわにしながら、自分の傷を書いていった。
この作品を、ボーボワールはラジオ番組でこう評す。
「運命は自由によって克服できることを彼女は示しました。
それは文学によるもっとも美しい救済です」
ヴィオレットは文学の革命家。
ヴィオレットは文学の革命家。
女流作家がやらなかったことを勇敢にやりきった。
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