鎌田實の一日一冊(266)
「バカボンのパパよりバカなパパ」(赤塚りえ子著、幻冬舎文庫)
「おそ松くん」や「天才バカボン」で一世を風靡した天才赤塚不二夫。
娘のりえ子さんが、赤裸々に父を描いている。
とにかくすごい男だ。
人をよろこばせたり、笑わせることに命がけ。
裸もけがも辞さない。
雪のなかで、お尻に入れた蝋燭に火をつけ、真っ裸で動物の真似をする。
あの手塚治虫の娘も誘ったとか。
なんでもありの人間。
勇気があればどんな生き方もできる。
しかも、楽しく。
この本を読んでいると元気が出る。
700万円で、銀座のバーを一晩借切り、忘年会用の芝居を命がけでした。
とにかくくだらないことに、徹底的にエネルギーを注いだ。
酒を飲んでいるうちに仲良くなったホームレスを家につれてきて、
メシを食わせ、風呂に入れたという。
何度もお金で騙されているが、全然へこたれない。
お金が、ある人からない人へ移動しただけだから、それでいいんだ、という哲学者でもあった。
めちゃくちゃ面白い。
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