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2016年1月12日 (火)

医療があぶない(1)

化血研に110日間の業務停止命令が出された。
期間は過去最長で、一見、厳しい処分のように見えるが、実際は大甘である。
全製品の8割近くが対象外になっている。
たしかに、代替のきかない製剤があり、患者が困らないように、とする理由はわかる。
しかし、4種混合ワクチンなど、シェアは64%だが、他企業でもつくっているものもある。

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化血研は、40年近くも不正を隠ぺいしてきた。
血友病患者にHIV感染が明らかになった薬害エイズ事件では、化血研も加害企業の一つだった。
二度と繰り返さないと約束したはずなのに、その後も粛々と隠ぺいを続けていたことになる。
40年間も隠ぺいを見抜けなかった厚生労働省にも問題がある。
厚生労働省の天下りがないか、調べたほうがいい。
国内メーカーは、血液製剤で3社、ワクチンで5社、寡頭競争にならないように、
国の保護を受けているような状況である。
とんでもないことだ。
自由競争のなかで透明性を高めなければ、安全性の高い、安い製剤を供給することはできない。
透明性を高く、監視の行き届いた体制をつくることが急務である。

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