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2016年2月29日 (月)

聴診器でテロと闘う(40)

無事にイラクのアルビルに着いた。
バスラやバクダッド、アルビルのナナカリ病院のドクターたち20人ほどが集まって、
JIM-NET会議を開いた。
厳しい状況のなかで、子どもたちを助けようとすると専門家たちのカンファランスだ。

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このカンファランスはもう12年続いている。
ここで議論したことをもとに、この一年、それぞれの小児科医たちが支援を展開していく。
とても大切な会議だ。
白血病の治療成績もここで発表され、成績が少し停滞したりすると、みんなで活発な議論する。
感染症対策が弱いのではないか、貧困で子どもたちが通院できなくなっているのではないかなど、医科学的にも社会的にも多方向から議論し、解決するために努力していく。
いよいよ大事な仕事が始まる。
                    ◇
実は、イスタンブールでの8時間のトランジットで、心房細動に襲われた。
今までも経験したことがあるため、今回のイラク訪問から帰国した後は、循環器のドクターから抗不整脈薬や脳血栓予防薬などをもらう予定になっていた。
出発の前日には、心電図をとった。
普通の心電図では異常はなかった。
だが、ちょっと無理がたたったようだ。
もちろん想像以上に体が老いているということもある。

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夕方、アルビルに到着後は、ドクターたちと歓迎会をする予定だったが、
心房細動の不整脈が続いており、今回はパスした。
とにかく眠り続けた。
やさしい人たちの差し入れを食べて、生き返った。
コーヒーは、トルキッシュコーヒー。
泥水のように濃く、上澄みを飲む。
ぼくはコーヒーのなかのコーヒーと思っている。

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