聴診器でテロと闘う(53)
マルチシムーニ診療所を訪ねた。
みんなが握手を求めたり、声をかけてくれたりして迎えてくれた。
前日のパーティーで、日ごろのボランティア活動を表彰したことがうれしかったのだろう。
ほとんどの人が仕事をしていないので、わずかだけれど一回だけの給料を出したことも、喜ばれたようだ。
代表をしているバッサム先生は「とにかく、みんなのやる気が変わりました」と言う。
「避難民のつらさを癒せるような、医師や看護師の仕事ができると思う。
日本の支援がなかったら、自分たちは仲間の難民を助けることができなかった。
自分自身も難民であるが、患者さんを助けていることで、自分のアイデンティティを失わずにすんでいる。
感謝している」
バッサム先生は、ぼくの講演を聞いて、感動したとも話してくれた。
健康のための5つの目標はわかりやすい。
笑わせ、泣かせ、心を揺さぶっているのがよくわかったという。
このドクターは、誠実だ。
ぼくが講演しているときも、自ら下働きをし、だまって講演を聞いていた。
イラク人にはこういう誠実な男が多い。
◇
マルチシムーニ診療所は一時、世界中から支援が入ったが、すでに撤退した。
JCFが年間1000万円近い薬剤費を出し、4つの診療所に薬を供給しているが、これが診療所の生命線となっている。
そのことが、64人のスタッフたちもわかったようだ。
民間の診療所はこれからが大変。
JCFとしてできるだけ長く支援していこうと思う。
日本の外務省からの応援ももらっている。
感謝しているが、ぼくたちNPOをもっと支援してくれれば、子どもを助けるために力を尽せると思う。
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