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2016年4月23日 (土)

鎌田實の一日一冊(282)

「バビロンの秘文字Ⅱ追跡篇」
「バビロンの秘文字Ⅲ激突篇」(堂場瞬一著、中央公論新社)
大部の著だが、とにかくおもしろい。
堂場瞬一が創造した、シュメール人の末裔である謎の民族ラガーンが、
混沌としたイラクに建国しようと試みる。
アメリカやロシアを巻き込みながら、日本やドイツ、オランダと、世界中のものが一つに集約されていく物語がすごい。

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一巻の胎動篇は、日本の各地に赴きながら新幹線の中で読んだ。
二巻は、イラクの難民キャンプへ持って行った。
明け方、街中に流れるアザーンを聞きながら、この本を読むのは不思議が感じがした。
4500年前のバビロンの話が展開される。
バビロン文書が暗号でできていることがわかり、それをどう解くか。
「この世界はマザー・テレサとヒトラーの間で揺れ動いている。
あるいは両方の要素かまだらに存在している」
人間の不思議さが描かていれる。
「未来は自分で設計できるけど、過去は想像するだけ」
味な言葉も出てくる。
ネタバレになるので書かないが、最後の最後がまた癪に障るくらいしゃれている。
三巻はチェルノブイリの汚染地帯の埋葬の村に通いながら、読み切った。
小説の世界同様、現実もたしかに混沌としている。

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