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2016年4月 5日 (火)

聴診器でテロと闘う(59)

ダラシャクランの難民キャンプでの健康づくり講演会は3回目。
会場は立錐の余地もないほど、たくさんの人であふれた。
何だかわからないが、人気になっている。
健康と命と平和はつながっているというのが、ぼくの話の柱である。
平和から話し合うと喧嘩になるが、健康の話はみんなが納得しやすい。
自分の健康を守りながら、命のことを考え、自分の命も他人の命も大切だとわかったとき、やがて平和がやってくるという考え方だ。
それを具体的に実践するために、5つの目標というのを提示している。
これがどうもキャンプのなかで有名になりだしたようで、みんなが5つを知っている。
1野菜を食べる、2減塩、3歩く、4生きがいをもつ、5困った人を助け、あいさつをする。
みんなが唱和をしてくれるのだが、これが圧巻である。
痛いほど、命の大切さがわかっている。

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今回は、講演の途中でイブラヒムが自分の話をしてくれた。
妻を白血病で亡くして弱かった自分だが、今は白血病の子どもを助けることで強い自分になろうとしている。
人間は弱いけれど、強い。
みんな泣きながら、彼の話を聞いた。
ダラシャクランの難民キャンプを少しでも明るくしようと思っている。
これからも通い続ける。

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