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2016年5月28日 (土)

鎌田實の一日一冊(285)

「医学生からの診断推論」(山中克郎著、羊土社)
医療は日々進歩している。
もういちどブラッシュアップしなければいけないと思い、緩和医療や在宅医療の専門医について、“指導”してもらっている。
諏訪中央病院には、何人ものの総合診療の優秀な指導医たちがいる。
その一人である山中先生と佐藤先生の本である。

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「診断の9割は問診である」「よくある疾患は、パッケージで攻めろ」とある。
例えば、右側の下腹部痛があると、虫垂炎を想定することが多い。
しかし、日本で最も多い食中毒の原因のカンピロバクターによる炎症であることが多い。
虫垂炎のように胃が痛くなっていないか確認をとるなど、問診していくと、だんだん答えに近づていく。
鶏肉の5割はカンピロバクターに感染している。
まな板の上で切り、その後、さっと洗ったまな板の上でサラダ用の野菜を切る。
これがいけない。
カンピロバクターは、80度以上の熱湯をかけなかければ死なない。
こんな話が満載。
患者さんに会ったら、最初の1分で患者さんの心をつかめとか、
小説や美術書、歴史書、あゆるジャンルの本に関心をもち、感受性を高めよ、など、
医学生や若い医師にわかりやすくアドバイスしている。
医学は、一生学び続ける必要がある。
そして、学ぶことはおもしろい。

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