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2016年5月 8日 (日)

チェルノブイリ30年から何を学ぶか7

福島県におけるホールボディカウンタによる体内被曝検査によると、
99.99%が1ミリシーベルト未満だ。
1ミリシーベルトが14人、2ミリが10人、3ミリシーベルトが2人。
体内被曝は低く抑えることができた。
甲状腺検査は、物理学的な半減期は8日。
しかし、生物学的半減期は大人の場合で81日くらいあるので、県も国も本来もう少ししっかりと、各地域の甲状腺の被曝量をサンプリングして測定してれば、現在、子ども116人に甲状腺がんが発生した原因が原発事故と関係しているか証明することができたのではないか。
あいまいな状態にしたことで、答えが出ない。
答えが出ないことをいいことに、現状のままでいいことになってしまう。

Dsc05961

一方、日本人の自然放射線の被曝は年間平均2.1ミリシーベルト。
外国の2.4ミリシーベルトに比べて少ない。
しかし、医療を中心にした人工の被曝は3.9ミリシーベルトと多く、外国の0.6ミリシーベルトと比べて格段の差である。
人口当たりのCTの設置台数も多い。
CTの平均的な被曝量は6ミリシ―ベルト。
機械によっても、部位によっても違うが、1回で2.2~13ミリシーベルト被曝する。
PET検査なども同じである。
胸部レントゲンでは、一枚当たり60マイクロシーベルト被曝する。
日本人は、安心を求めて、患者さん側からCT検査を希望することもあるが、
CT検査は決して、安全ではないということを考えておいてほうがいい。
外国の論文で、日本人の場合100人の3人くらいは検査による被曝でがんになっている可能性があるといわれるくらい、検査による被曝が多い国ということである。
原発事故による放射線だけに限らず、できるだけ余分な放射線を浴びないようにすることが大事だ。

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