チェルノブイリ30年から何を学ぶか10
埋葬の村を一緒に訪ねたナージャ先生の話によると、サマショーロの家やその周りは除染しているので、30年たった今は放射性物質はほとんど残っていないという。
測定すると、0.07~1.1マイクロシーベルト。
まだ空間線量としては少し高いところもある。
だが、森の中は高いまま。
ベトカは、ホットスポットがたくさん点在する。
何年にもわたって、自分の家でできた野菜は食べないようにした。
これは、いい判断だったように思う。
そして、こういう考え方を、みんなに徹底させたことも、重要なポイントだ。
2014年に、原発から4キロのところにあるかつての原発労働者のまちプリピャチに行った。
そのとき、多くの場所がすでに1マイクロシーベルトに下がっていた。
遊園地の一部のところでは16マイクロシーベルト、原発から50メートルほどのごく近い地点の空間線量は18マイクロシーベルト。
まだ高い値が検出されたが、事故直後4000~1万5000ベクレルという信じられないほどの汚染があったことを思えば、かなり低くなった。
今年の放射能データを見ると、プリピャチは1マイクロシーベルトを切っている。
セシウム137の半減期は30年。
福島の帰還困難区域でも、30年でかなり低下することが予想できる。
しかし、林の放射能がどれくらい低減するか、注意してみていかなければいけないと思う。
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