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2016年5月31日 (火)

地域包括ケアシステムとは何か9

嚥下障害のサポートを得意としている総合医の奥先生と、グループホーム豊平に往診に行った。
嚥下障害が強まり、虚弱になり、認知症も進んでいる患者さんが、治療・指導の結果、どうなったのか評価をするのが目的だ。
このグループホームは、看護師、介護士たちがよくみている。
嚥下の状態が改善し、食べられるようになったため、お粥から常食に変えられそうだという。
患者さんも元気になったように見える。
声もよく出ている。

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会話をしているうちに、「編み物のやりかけがある」という。
認知症では、編み物は難しい。
もしかしたら、虚弱と高度の難聴があるために、認知症的な症状が出たのではないかと推測した。
奥先生と認知症の簡単なチェックをした。
「山、電車、桜」
難聴があるので、大きな声で伝えて、言葉を繰り替えしてもらった。
すぐに反復できた。
「5分ほどしたら聞きますから、覚えていてください」
と言い、編み物の話や好きなごはんの話をしてから、先ほどの言葉は何か聞いた。
「山、電車、桜」
しっかりと答えることができた。
一桁の掛け算や足し算もできる。
認知症予備軍なのだろうが、微妙な状態なのだろう。
体力がしっかりすれば、気力や集中力が出てくるかもしれない。
状態は体力によって波のように揺れる。
予備軍の状態をできるだけ進まないようにすることもできる。
そのために、体を動かしてもらうことや、おしゃべり、歌がいいという話をした。

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