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2016年6月26日 (日)

鎌田實の一日一冊(290)

「パシュラル先生の四季」(はらだたけひで著、冨山房インターナショナル)
はらだたけひでさんの絵が好き。
以前「週刊朝日」で3年ほど連載したとき、はらださんが鎌田の絵をかいてくれた。
パステル調のこの絵を見るのが毎回、楽しみだった。
哲学者パシュラル先生が、林に入り、迷子の卵を見つけたりする。
特別なストーリーはない。
絵と絵の間にある隙間を、想像力で埋めたくなる楽しい絵本だ。
パシュラル先生が大きな木をくすぐる絵がある。
大きな木は何を感じているのだろう。
パシュラル先生は何を考えて、木をくすぐっているのだろう。

Photo

川のほとりでお昼寝をしたり、自分も一本の木になろうとする。
自然のなかで生かされている自分を感じたりする。
いちばん好きなのは、夜空の窓に梯子をかける絵。
想像力は偉大だ。
疲れたときなど、何度も何度も、見直したくなる。
「意味」は自分でつくればいい。
隙間だらけのいい絵本だ。

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