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2016年7月16日 (土)

鎌田劇場へようこそ!(276)

「イングリッド・バーグマン~愛に生きた女優」
オスカーを3度獲得した世界最高の女優ともいわれたイングリッド・バーグマン。
「聖女」といわれたこともあれば、「悪女」といわれたこともある。
ハンフリー・ボガートと共演した「カサブランカ」は特に有名。
ヘミングウェイ原作の「誰が為に鐘は鳴る」では、ゲイリー・クーパーと共演した。
ヒッチコックの名作「汚名」では、ケーリー・グラントと共演した。
たくさんの映画監督に愛された。

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プライベートでは4人の子どもをもった。
愛することを恐れなかった。
「私は世界一内気だが、心のなかには獅子がいる」
カメラマンのロバート・キャパとの恋は激しかった。
キャパはイングリッドにこんな言葉を残している。
「仕事ばかりしていると人間らしさを失って、ただの女優になってしまうよ」
イングリッドは、10年ごとに人生を大きく変えた。
スウェーデン、イタリア、フランス、ロンドンと住む場所も付き合う人も変えた。
人生には悩み続け、「自分の求めているものがわからなかった」と言う。
迷いながらも、子どもたちは大事にし続けてきた。
イタリアの社会派映画監督ロッセリーニと不倫し、やがて子どもをもうける。
世界からバッシングされ、特にアメリカでは上映を邪魔する動きがあった。
映画の仕事が少なくなったが、負けなかった。
「成功は不運より危険で、人を堕落させるものだ」と思い続けた。
彼女を輝かせたのは、「自分らしく生きること」。
自由を大事にする人であった。
そして、母性の人だったと思う。

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