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2016年7月24日 (日)

鎌田劇場へようこそ!(280)

「みかんの丘」
エストニアとグルジアの共同作品。
コーカサスにある小さな国が、文化や民族の違いで戦いを繰り広げている。
今もまだ問題は解決していない。
グルジアとアブハジアが闘っている最中、アブハジアに住み着いていたエストニア人は逃げていく。
だが、その激戦地となるアブハジアに、みかんをつくって生きてきた二人の老人は留まった。
家の前で戦闘が起き、傷ついた兵士を看病することになる。
アブハジアを応援するチェチェン人とグルジア人という敵同士の負傷者が、家のなかでいがみ合いながら必死に生きようとする。

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戦争というものがいかに人間の肉体だけでなく、精神や尊厳を傷つけているかがわかる。
エストニアの2人の老人が実に哲学的で、丁寧な生き方が、2人の兵士を変えていく。
ラストは圧巻である。
人間は、憎しみの連鎖を超えることができる、と信じさせてくれる映画だ。
                ◇
9/17~岩波ホールでロードショー。
「とうもろこしの島」も同時公開。
人間の原点を堀り下げる傑作である。

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