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2016年7月17日 (日)

鎌田實の一日一冊(295)

「注文の多い料理店」(宮沢賢治著、新潮文庫)
宮沢賢治が生前、出版できたのは『春と修羅』とこの作品と言われている。
35歳で亡くなったあと、スポットライトが当たった。
弟・清六さんが作品を大切に保管し、高村光太郎が世に出した。
清六さんの孫の宮沢和樹さんと話した。
帽子をかぶった有名な賢治の写真は、和樹さんの話によると、ベートーベンのまねをして撮ったものだそう。

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宮沢賢治はとてもおちゃめな人だったようだ。
『雨ニモマケズ』は、詩として発表したものではなく、自分自身に言い聞かせるために手帳にメモしたものだという。

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宮沢賢治は神秘の啓示をうける人だった。
『銀河鉄道の夜』もそうだ。
『注文の多い料理店』に登場する食べられる側の2人は、卑怯な人として描かれている。
卑怯な人々を許せなかったのだろう。
繰り返し宮沢賢治の作品を読んでいると、新しい発見がある。

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