地域包括ケアシステムとは何か37
地域包括ケアというネットワークを円滑にするためにはケアカンファランスが必要だ。
独身の息子さんが、認知症の母親を看ている往診先で、ケアカンファランスが行われた。
司会はケアマネジャー。
息子さんを中心に、民間の入浴サービスの担当者、諏訪中央病院の訪問リハのPT、往診医が参加した。
訪問看護師は忙しくて立ち会えなかった。
母親の認知症が進行していることが問題となった。
どうやったらもう少し食べさせることができるか、元気になるか、議論した。
態勢を立て直すために、ショートステイを使い、リハビリをしようという提案がなされた。
諏訪中央病院に隣接するやすらぎの丘で、ショートステイの時間をつくろうということになった。
ここには5人のPTとOTがいるので、充実したリハビリができる。
QOLをもういち段階上げようという話になった。
「単なるリハビリより、何のためのリハビリか、考えたほうがいい。
お母さんの楽しみって何なのだろう」
ぼくがそう発言すると、息子さんが「母は、テニスや御詠歌をやっていた」と言う。
御詠歌なら、お寺からボランティアで来てもらえるかもしれない。
テニスというのは難しいかもしれないが、この方が元気なころの人生が垣間見えた。
料理も好きだったということもわかり、やすらぎの丘では、一緒に料理をつくってみようという話になった。
地域包括ケアはネットワークであり、
その主人公である人が生きててよかったと思えるようにサポートすることである。
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