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2016年7月27日 (水)

地域包括ケアシステムとは何か39

脳幹梗塞で閉じ込め症候群となっている男性がいる。
手足は動かない。
彼は、わずかに動く唇や目の動きで、妻に伝えたり、PCのコミュニケーション補助具を使って俳句をつくる。
自由律の俳句なので、ぼくは勝手に「第二の山頭火」と呼んでいる。

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その彼の介護をしている奥さんが体調崩し、緊急入院することになった。
「山頭火」さんも入院してもらった。
彼は自宅が大好き。
「病院は嫌だったですか」と聞くと、
「やっぱりうちがいい」と言う。
そんな「山頭火」さんの新しい作品。

「ああ飽きた 寝たきりに飽きた どうしよう」

悲しみや切なさがあふれ、どこかユーモアもある句だ。
動くことはできないが、大脳は働いている。
もしかしたら彼は、俳句をつくることが生きがいになっているのかもしれない。

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