地域包括ケアシステムとは何か42
老人保健施設は中間施設であるという、地域の中での意識改革が必要だ。
入所するときに、インフォームドコンセントを丁寧に行い、
本人や家族に、「レベルアップを図りたいこと」を書いてもらう。
その希望や思いに沿って、リハビリをする。
50人の施設で、理学療法士や作業療法士というリハビリの専門家が5人いる。
その専門家たちが、リハビリをする過程でも、どのくらい進んでいるかを説明し、説明と納得を得ながら、出口に向けてすすめていく。
かつてやすらぎの丘は在宅復帰率が10%くらいだったが、現在は70%となった。
家庭で介護し続けることが難しい、ほかに入所できるところがないという現実のなかで、どうしても入所は長期化していた。
その結果、家庭に戻れる状態まで回復しても、家庭での受け入れる状況がないということで、
家族の分断も生んできた。
長期入所して帰ってきたら、お年寄りの部屋が孫の部屋になっていた、などということもある。
老人保健施設は、ついの住処である特養とは違う。
施設には、それぞれ役割がある。
地域では意識改革を進めることと同時に、個人と老健の間ではきちんとインフォームドコンセントを徹底してきた。
老健と特養は、存在理由が違うことを明確にさせて、それぞれうまく機能できるようにすることで、地域包括ケアシステムもうまく機能していく。
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