音楽という空気
セイジオザワ松本フェスティバルがあった。
アルチュール・オネゲルの交響曲がすばらしかった。
指揮者はファビオ・ルイージ。
怒りから闘い、そして、平和。
アレグロ、アダージョ、アンダンテとオーケストラを指揮し、ずらしい演奏だった。
ベートーヴェン交響曲第7番イ長調は小澤征爾が指揮をした。
空気をいっぺんに変えた。
第一楽章が終わり、小澤征爾は休憩を入れた。
いすにもたれかかり、手をぶらぶらしている。
肩で息をしているようだ。
コンサートホール中が、心配そうに見つめる。
小澤征爾という類まれな指揮者が、これからもたくさんの感動をつくりだしていくためには、
栄養などの管理が必要だと感じた。
少し体重が足りない。
食道がんの手術をした人は、必要なカロリーを満たしていない人が多い。
もう少し、筋肉もつけないといけないかもしれない。
指揮者は感性豊かなアスリートだ。
しかし、前かがみの指揮から徐々に背骨が伸び、見事に絶頂に上りつめていく。
まるで、指揮者自身の人生の音をつくっているようだ。
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