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2016年10月12日 (水)

鎌田劇場へようこそ!(297)

「ジュリエッタ」
スペインの巨匠ペドロ・アルモドバル監督作品。
2013年にノーベル文学賞を受賞したアリス・マンローの3編の短編を一つの映画にした。
美しい映画だ。
一人の女性の現在と過去が描かれる。
NHKのテレビドラマ「情熱のシーラ」で評判になったアドリアーナ・ウガルテが、過去の若き日のジュリエッタを、エマ・スアレスが中年になった現在のジュリエッタを演じる。
おそらく55歳くらいに至るまでの日々が美しくつづられている。
アルモドバルの美しい映像。
彫刻家の作品が出てきたり、日本映画の名作「砂の女」の武満徹の音楽が使われたりしている。

Photo

漁師の夫が嵐で亡くなる。
最愛の娘はピレネーに瞑想に行った後、行方知れずになる。
仲がよかったはずの母と娘が、何も理解しあっていなかったことがわかってくる。
娘は3人の子どもの母となっていると噂を聞く。
あのとき気付かなかった娘の思いを想像しながら、母としての愛を伝えようと、
封印していた過去と向き合いながら、娘への手紙を書き始める。
過去を思い出していく手紙は、まるで詩のようである。
娘への手紙を書き終えたとき、娘から封書が届く。
母と娘の葛藤と愛の美しい物語だ。

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