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2016年10月24日 (月)

鎌田實の一日一冊(302)

「ドキュメント水平をもとめて 皮革の仕事と被差別部落」(鎌田慧著、解放出版社)
人間は動物とどういう命のやりとりをしてきたか、この本を読むとよくわかる。
動物を食べてきた。
毛皮を利用してきた。
楽器にもなった。
歌舞伎や文楽、浄瑠璃など、微妙な響きの楽器には、動物の皮が張られている。
それを作る人は差別を受けながら、長い歴史のなかで、屠場や革産業など、われわれの生活を支えてきた。

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本書は、熱い志をもって仕事をしている人たちを、静かな目で取材している。
すぐれたドキュメントだと思う。

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