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2016年10月26日 (水)

地域包括ケアシステムとは何か61

介護専門誌の月刊「おはよう21」で、ぼくは連載対談をしている。
今月発売の12月号では、リハビリ専門医の長谷川幹先生の在宅訪問リハビリテーションに同行した。
長谷川先生は、リハビリの専門クリニックの院長をしながら、日本脳損傷者ケアリング・コミュニティー学会の理事長をしている。
高次脳機能障害というわかりにくいが深刻な障がいのある人たちと医療の専門家がいっしょに、学会をつくった。
日本にはあまりないスタイルの学会である。
障がいがテーマの場合は、当事者を入れることが大事だと考えている。
ぼくは、地域包括ケアには当事者の主体性が大事だと思ってこの30年、取り組んできたが、
長谷川先生も同じように考えてきたことがわかった。
長谷川先生も地域訪問リハビリをはじめて30年になるという。
同じような時期に、同じようなことを考えてきた。
日本のいろんなところに熱い志を持っている人たちがたくさんいるということだと思う。

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大企業で幹部を務めた人が脳卒中になり、失語症になる。
言葉の半分くらいしか通じない。
話しても相手に伝わらないから、話すことに自信を失っていた。
訪問で、ぼくはその男性と話をした。
妻の実家の京都までお墓参りに行ってきたこと。
お墓まで坂があり、よろよろして歩きにくかったが、それでも行ってきたという。
そのやりとりを聞いていた長谷川先生から、おほめの言葉をいただいた。
「鎌田先生がうまくひき出してくれた。
京都に行ってきたという達成感を自分の言葉で語るのはとても大切なのんだよ。
自分の状況を言語化するということは、リハビリにとっていちばん必要なことなんです」
興味のある方は、「おはよう21」をご覧ください。

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