鎌田劇場へようこそ!(315)
「ヒッチコック/トリュフォー」
ケント・ジョーンズ監督によるドキュメンタリー。
まるでトリュフォーが生き返って、この映画をつくっているようだ。
トリュフォーはヌーベルバーグの一時代を築いた。
「大人は判ってくれない」「柔らかい肌」「華氏451度」「アメリカの夜」など。
特に「大人は判ってくれない」は、トリュフォーの子ども時代を髣髴させるような、
みずみずしい感受性にあふれている。
その男がヒッチコックにインタビューを申し込む。
「あなたはフイルムそのものを愛しています。そのことをあなたと話したいと思いました」
それに対して、ヒッチコックもこう答える。
「あなたの手紙を読んで、涙が出ました」
そのインタビューは「映画術 ヒッチコック/トリュフォー」という本になり、
これは、世界の映画監督の教科書になった。
ヒッチコックは多作。
「レベッカ」はアカデミー作品賞をとった。
「汚名」はイングリッド・バーグマンとケーリー・グラントの長い抱擁が話題になった。
2人の俳優ともこのシーンを嫌ったという。
「北北西に進路を取れ」「鳥」「引き裂かれたカーテン」「サイコ」など傑作が多い。
その作品の魂のようなものをトリュフォーが聞いていく。
通俗的と考えられていたヒッチコックの作品は、
この本を出したことによって、評価されていく。
映画好きの人にはたまらない映画だと思う。
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