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2016年12月 5日 (月)

寂しいな、今井君

障がいのある人たちといっしょに10年間、旅をしたきた。
今井幸彦君という詩人と出会った。
彼は詩集「みんな生きていたい」を出した。
わずかに動く指で、詩を書いた。
どれほど激しく、生きたいと思っているか、表現した。
とてもピュアな詩だ。
彼は、映画が好き。
お母さんと映画を見にいき、帰りにファミレスで食事した。
好きな女の子もできた。
失恋もした。
きょうだいが優しい。
みんな「お兄ちゃん、お兄ちゃん」と慕い、彼を支えた。
お母さんから電話が来た。
「息子が亡くなりました」
悲しい知らせだ。

2011040061s 元気なころの詩人・今井幸彦君

何度も彼と旅をした。
内面におもしろいものを持っている人だと分かった。
どてっと動けない大きな体をからかって、ぼくは思い切って「冷凍マグロ」などと呼んだ。
そう言える関係性ができていたと思う。
今井君はみんなから愛されていた。
寂しいな、今井君。

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