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2016年12月23日 (金)

風に吹かれて

ノーベル文学賞を受賞したボブ・ディラン。
「風に吹かれて」は何百回も聞いてきた。

どれくらい砲弾が飛び交えば
二度と撃たれないようになるのか
友よ その答えは風に吹かれている
その答えは、風のなかに舞っている


これからイラクの難民キャンプへ行く。
そこで、この歌詞がぼくの頭の中で何度も繰り返されるだろう。
たくさんの子どもたちが傷ついた。
たくさんの女性が傷ついた。
どれほど多くの人たちが傷ついたら、戦争は終わるのだろう。
イラクの砂漠もこれから冬。
イラクに吹く風のなかに、ボブ・ディランの歌を聞いてきたいと思う。

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来年1月、新刊『遊行を生きる』(清流出版)が発売される。
そのなかに、ボブ・ディランが尊敬していた詩人のことを書いた。
ぼくは、ボブ・ディランは2人の詩人に影響を受けたと勝手に思っている。
一人はディラン・トーマス。
もう一人は「吠える」の詩人アレン・ギンズバーグ。
ギンズバーグはの詩は難解だが、繰り返し読んでいると、歌のようになっていく。
ギンズバーグ自身も朗読パフォーマンスを意識したことがあった。
アメリカを否定しながら、自由と解放の道をつっ走った2人の詩人。
詩が反抗の代名詞だった。
ボブ・ディランはその血、怒れる若者の血を受け継いでいるように思う。
イラクの難民キャンプで、難民たちの怒りや絶望、悲しみを聞いて来ようと思っている。

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