鎌田劇場へようこそ!(317)
「エリザのために」
監督はクリスティアン・ムンジウのルーマニア映画。
英国留学を目前にしたエリザが、暴漢に襲われた。
娘のためにあらゆる手段を使って、娘を送り出そうとする父親の姿を描いている。
東欧のルーマニアは、1989年に民主化運動がおこり、
チャウシェスクの独裁政権が打倒される。
新しい体制になっても、民主主義はうまく作動せず、コネ社会のようなものが広がった。
そのなかで、なんとか生きようとする人の物語だ。
サスペンスとしてみると、犯人がだれかなかなかわからない。
が、サスペンスではなく、人間の心を描いた映画ということがわかってくる。
筋書がときどき飛んでいく。
これもムンジウ監督のスタイルのようだ。
核心に迫った、緊迫した映画。
| 固定リンク
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- 正解の無いクイズ(2024.09.28)
- 小津安二郎映画祭(2024.09.26)
- 上映トークイベント10/6(2024.09.05)
- ジョージア映画祭2024(2024.08.29)
- 鎌田劇場へようこそ!(565)(2024.07.15)