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2017年1月 7日 (土)

鎌田劇場へようこそ!(317)

「エリザのために」
監督はクリスティアン・ムンジウのルーマニア映画。
英国留学を目前にしたエリザが、暴漢に襲われた。
娘のためにあらゆる手段を使って、娘を送り出そうとする父親の姿を描いている。
東欧のルーマニアは、1989年に民主化運動がおこり、
チャウシェスクの独裁政権が打倒される。
新しい体制になっても、民主主義はうまく作動せず、コネ社会のようなものが広がった。
そのなかで、なんとか生きようとする人の物語だ。

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サスペンスとしてみると、犯人がだれかなかなかわからない。
が、サスペンスではなく、人間の心を描いた映画ということがわかってくる。
筋書がときどき飛んでいく。
これもムンジウ監督のスタイルのようだ。
核心に迫った、緊迫した映画。

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